Internet Explorer 11 EOL 用の Automation 360 v.24R2 リリース ノート

リリース日: 2022 年 5 月 17 日

このリリース ノートは、Internet Explorer end-of-life (IE EOL) の影響を受ける (つまり、IE bots の変換を選択した) CloudOn-PremisesサンドボックスCommunity Edition ユーザー用の Automation 360 v.24R2 パッチ リリースに適用されます。

CloudOn-PremisesIQ Bot、サンドボックス、および Community Editionビルド 13343 対応です。
注: IQ Bot ビルドには固有の更新は含まれておらず、Control Room ビルドに一致させるために使用できます。

このリリースを使用する理由

マイクロソフト社は、2022 年 6 月初頭をもって、Internet Explorer のサポート終了 (EOL) を発表しました。これに伴い、Microsoft Edge または Microsoft Edge の IE モードを推奨しています。このリリースには、Edge の IE モードおよび IE Update Bot wizard で認定されたパッケージが含まれており、bots を一括で更新して、Edge の IE モードと連携させるために役立ちます。現在、bots の実行環境があるオペレーティング システムによっては、予定されている IE EOL の影響をデプロイが受ける可能性があります。

詳細については、以下の表を参照してください。
Microsoft オペレーティング システム Automation 360 bots
Windows 10 半期チャネル 互換性のあるブラウザを使用するように、bots をアップグレードしてください。

サポートされているブラウザのリストについては、「Automation Workspace のブラウザ要件」をご覧ください。

その他すべてのサポートされているオペレーティング システム 直接の影響はありません

将来の Automation 360 v.25 リリース以降では、Internet Explorer の代わりに Google Chrome または Microsoft Edge (Chromium) など、サポートされている別のブラウザを使用して Control Room にアクセスするよう促すメッセージが表示されます。Internet Explorer では Control Room にアクセスできなくなります。当社は、マイクロソフト社のブラウザ サポートに関する方針に合わせることで、Google ChromeMicrosoft Edge といった最新ブラウザならではの技術的に高度な機能をお客様に提供できます。

このリリースへの更新

更新向けに認定されている以下の以前のリリースから Automation 360 v.24R2 On-Premises に更新できます。
  • v.24 (ビルド 12350)
  • v.23 (ビルド 11513)
  • v.22 (ビルド 10526)
  • v.21 (ビルド 9664、9642、9595)

Community Edition とサンドボックスはCloud デプロイであるため、手動でのアップグレードは必要ありません。これらの環境は、自動的に Automation 360 v.24R2 ビルド 13343 に更新されます。

上記の認定済みリリースのいずれでもない場合は、Automation 360 を認定済みリリースのいずれかに更新してから、このリリースに更新します。

このリリースへの更新の詳細については、以下のリソースを参照してください。

Google ChromeMicrosoft Edge および Mozilla FirefoxAutomation 360 拡張機能の最新の更新については、「Automation 360 用のブラウザ拡張機能」を参照してください。

Bot Agentの更新

このリリースには、オプションBot Agentの更新が含まれています。Automation 360 v.24R2 パッチの機能を使用するには、以下のビルドで使用可能な Bot Agent を更新します。
  • ビルド 13343 用の Bot Agent バージョン 21.200
  • Build 13331 用の Bot Agent バージョン 21.1000.14009 (On-Premises プレ GA)

既存の bots を実行する場合は、Bot Agent をこのリリースに更新する必要はありません。

Automation 360 v.24R2 プレ GA パッチ (Build 13331) と Bot Agent バージョン 21.1000.14009 をインストールしている場合、以下の手順を実行します。
  1. プレ GA Bot Agent バージョン 21.1000.14009 をアンインストールします。
  2. Automation 360 v.24R2 (ビルド 13343) 用の Bot Agent バージョン 21.200 をインストールします。
重要: ユーザー受け入れテスト (UAT) 環境から bots を移動し、Bot Agent バージョン 21.1000.14009 を使用して本番 (PROD) 環境にデプロイした場合は、パッケージを最新の Bot Agent バージョン 21.200 に更新する必要があります。

Community Edition 機能

Packages
Browser packageとウィンドウ変数の Microsoft Edge ブラウザのサポート
  • Browser package の以下の actions で、Chromium ベースの Microsoft Edge ブラウザがサポートされるようになりました。
    • 閉じる
    • ソースコードを取得
    • 戻る
    • 開く
    • JavaScript を実行
  • [ブラウザ] オプションで、アクティブなタブのリストから Microsoft Edge のタブを選択できるようになりました。
Microsoft Edge および Google Chrome の場合、[ブラウザ] > [開く] action で最後に使用したブラウザのタブがサポートされます
以下のブラウザで追加された [最後に使用したブラウザのタブ] を使用して、新しいタブまたは既存のタブで Web ページを開けるようになりました。
  • Microsoft Edge
  • Microsoft Edge の IE モード
  • Google Chrome
Java Web アプリケーションの自動化

[レコーダー] > [キャプチャ] または [記録を開始] オプションを使用して、Microsoft Edge Chromium の IE モードで動作する Java Web アプリケーションを自動化できるようになりました。

Microsoft Edge ブラウザの IE モードでページをロードする際のデフォルトの待ち時間

Microsoft Edge ブラウザの IE モードで Web アプリケーションを自動化する場合、Recorder がデフォルトで 30 秒間待機し、ページ上のオブジェクトを記録する前に、Web ページを完全にロードできるようになりました。これによって、オブジェクト検出の信頼性が高まりました。

CloudOn-Premisesとサンドボックス機能

Control RoomPackages
Internet Explorer 用の新しい Update Bot wizard
  • Control Room の新しい Update Bot wizard を使用して、既存の Internet Explorer botsMicrosoft Edge の IE モードに変換し、これらの変換された bots が IE EOL の後でも引き続き実行されるようにします。

    IE bots を変換するための Update Bot wizard

  • 管理者は、新しい Bot 更新機能の権限を割り当てる形で、ユーザーに Update Bot wizard の使用を許可できます。したがって、ユーザーは、Internet Explorer から bot にアクセスし、これらを Microsoft Edge の IE モードに変換できます。

    ロールに対する機能のアクセス許可

  • bot の変換インスタンスで [Bot の更新を表示] アクションを使用して、各 bot 変換の概要とステータスを表示します。個々の行番号でアクションの詳細を確認し、ステータスが失敗になっているかアクションが完了した bots では、必要に応じてアクションを実行するか必要なステータスを確認できます。

    IE Bot の変換の詳細を表示する

Java Web アプリケーションの自動化

[レコーダー] > [キャプチャ] または [記録を開始] オプションを使用して、Microsoft Edge Chromium の IE モードで動作する Java Web アプリケーションを自動化できるようになりました。

Internet Explorer を使用してブラウザ固有の packages がある Automation 360 botsMicrosoft Edge の IE モードに変換する

次の packages のために、Internet Explorer を使用する botsMicrosoft Edge Chromium の IE モードに変換できます。

  • Recorder
  • Browser
  • Application
  • Simulate keystrokes
  • Screen
  • Mouse
  • Window
  • OCR
  • App Integration
  • Image Recognition
  • If
  • Loop
  • Wait

これらの bots を変換するには、Control Room[管理] > [Bot を更新] タブで Update Bot wizard を使用します。

IE bots を変換するための Update Bot wizard

ブラウザベースの packages および actions の場合、次のプロパティが Internet Explorer から Microsoft Edge ブラウザの IE モードに更新されます。
  • ブラウザまたはアプリケーションベースのウィンドウ、ウィンドウ タイトル、およびアプリケーション パスを使用して作成された Bots
  • ウィンドウ変数のデフォルト値、ウィンドウ タイトル、およびウィンドウ アプリケーション パス
  • ブラウザ変数とブラウザ タイトル
Browser packageとウィンドウ変数の Microsoft Edge ブラウザのサポート
  • Browser package の以下の actions で、Chromium ベースの Microsoft Edge ブラウザがサポートされるようになりました。
    • 閉じる
    • ソースコードを取得
    • 戻る
    • 開く
    • JavaScript を実行
  • [ブラウザ] オプションで、アクティブなタブのリストから Microsoft Edge のタブを選択できるようになりました。
Microsoft Edge および Google Chrome の場合、[ブラウザ] > [開く] action で最後に使用したブラウザのタブがサポートされます
以下のブラウザで追加された [最後に使用したブラウザのタブ] を使用して、新しいタブまたは既存のタブで Web ページを開けるようになりました。
  • Microsoft Edge
  • Microsoft Edge の IE モード
  • Google Chrome
Microsoft Edge ブラウザの IE モードでページをロードする際のデフォルトの待ち時間

Microsoft Edge ブラウザの IE モードで Web アプリケーションを自動化する場合、Recorder がデフォルトで 30 秒間待機し、ページ上のオブジェクトを記録する前に、Web ページを完全にロードできるようになりました。これによって、オブジェクト検出の信頼性が高まりました。

移行関連の機能
Microsoft Internet Explorer を使用する bots をスキャンする

Bot Scanner を使用して、Internet Explorer bots をスキャンおよび識別できるようになりました。また Bot Scanner が生成するレポートを解析して、bots で使用される Internet Explorer に関して、使用状況の統計データを取得できます。

Bot Scannerの概要 | Internet Explorerbots レポートの分析 | 移行のメッセージ

Packagesactions

次の packagesactions のために、Enterprise 11 または Enterprise 10 から Internet Explorer botsMicrosoft Edge の IE モードがある Automation 360 に移行し、変換できるようになりました。

  • App Integration
  • Delay
  • IF/ELSELoop
  • Image Recognition
  • Launch Website
  • Manage Window Controls
  • MetaBot スクリーン
  • Mouse
  • Object Cloning

    [画像の再生] モードと [座標の再生] モードがサポートされます。[座標の再生] モードでは、それ以降のキーストロークでのマウス クリック アクションがサポートされます。

  • OCR
  • Open Program/File
  • Screen
  • Simulate keystrokes
  • Wait

    [条件を満たすまで待機します]、[スクリーンの変化を待つ]、および [ウィンドウを待つ] actions のサポート

  • Web Recorder
  • Windows Actions

詳細については、「移行用のパッケージ マッピング」を参照してください。

bots を移行して変換するには、[管理] > [移行] > [Bot を移行] に移動し、Control Room で [Internet Explorer でビルドされた Bot を Internet Explorer モードで Edge に変換する] オプションを選択します。

ブラウザベースのコマンドおよび actions の場合、次のプロパティが Internet Explorer から Microsoft Edge の IE モードに更新されます。
  • ブラウザまたはアプリケーションベースのウィンドウ、ウィンドウ タイトル、およびアプリケーション パスを使用して作成された Bots
  • ウィンドウ変数のデフォルト値、ウィンドウ タイトル、およびウィンドウ アプリケーション パス
    注: 値タイプの変数を使用する BotsMicrosoft Edge に更新されません。Internet Explorer を使用して Microsoft Edge の互換モードにビルドされた bots を開くには、まず Legacy Automation package の構成設定を有効にする必要があります。
  • ブラウザ変数とブラウザ タイトル
IE botsMicrosoft Edge の IE モードに変換する

Enterprise 10 または Enterprise 11 から bots を移行する場合、Bot Migration Wizard の新しい [Internet Explorer でビルドされた Bot を Internet Explorer モードで Edge に変換する] オプションを使用して、Internet Explorer から botsMicrosoft Edge の IE モードに変換できます。

Enterprise bots への移行

移行した bots 用に更新された履歴とバージョン

Bot Migration WizardEnterprise 10 または Enterprise 11 を移行すると、それが移行された bot であると示すために、バージョン履歴が更新されるようになりました (チェックイン コメントは、botEnterprise 10 または Enterprise 11 bots バージョンから移行されたことを示します)。このチェックイン コメントで、どのバージョンの bot が移行されたかを識別できます。

Bot Migration Wizard

修正

以下の修正は、CloudOn-Premises、およびサンドボックスで使用可能です。

Service Cloud ケース ID 説明
01784593 [ユーザー変数] フィールドの値が $ (ドル記号) になっている場合でも、移行された bots を正常に実行できるようになりました。Bot Scanner は前処理エラーを表示しなくなりました。
-- Microsoft Edge Chromium の IE モードまたは Internet Explorer で動作している Web アプリケーションを自動化すると、Recorder は、現在選択されているブラウザ タブからオブジェクトをキャプチャするようになりました。これまで Recorder は、最後に使用したタブからオブジェクトをキャプチャしていました。
01189873 移行後、[ブラウザ] > [開く] action を使用して、スペース文字を含む URL を開くときは、[ブラウザ] > [ファイルをダウンロード]action を使用して、指定された URL からファイルをダウンロードした後、bot を実行します。bot の単一のタブに URL が開かれ、指定された URL からファイルがダウンロードされます。

従来は、指定した URL に空白文字がある場合、bot は URL を分割して 2 つのタブで開いていました。

既知の動作および制限事項

CloudOn-Premises、およびサンドボックスには、以下の制限事項が適用されます。

  • SQL サーバー の別のデータベースに存在する名前パラメーターの引数を持つストアド プロシージャを実行すると、同じ SQL インスタンス内の別のデータベースの名前パラメーターが含まれるストアド プロシージャを実行している JDBC ドライバーの問題で、bot がエラーを表示します。

    回避策: 入力パラメーターを提供するためにパラメーターを追加したり、出力パラメーターを設定したりする場合は、[パラメーター名] フィールドに値を入力しないようにします。bot は、Database packageがブランク値をインデックスと見なすため、ストアド プロシージャの実行時にエラーになりません。

  • Control Room の [スケジュール] ページで、リストされたスケジュールの件数が少ない場合でも (たとえば、5、6 件のスケジュール)、クエリのタイムアウトが原因で、次のようなエラーが表示される場合があります。「予期しない問題が発生しました」。これは、既存の Control Room データベースのパフォーマンスに関連した問題です。
  • Enterprise 11 から Automation 360 に移行された bots、および Internet Explorer で動作する Automation 360 bots に移行され Microsoft Edge の IE モードに変換された Bot には、その他にも適用される制限事項と動作があります。詳細については、「Microsoft Internet Explorer 11 EOL に関するよくある質問」を参照してください。
  • Microsoft Edge ブラウザで [ブラウザ] > [閉じる] actionを使用して、開いているタブまたはウィンドウを閉じており、開いている Microsoft Edge ブラウザ ウィンドウが 1 つだけになった場合、bot で次のエラーが発生します。タブを閉じている際にエラーが発生しました
  • [ブラウザ] > [開く] actionを使用して、Google ChromeMicrosoft Edge、または Mozilla Firefox ブラウザでバックスラッシュ 2 文字 (\\) で始まるネットワーク URL を開くときに、URL が正しく開けない場合があります。

    回避策: バックスラッシュ 2 文字 (\\) を file:// プロトコルに置き換えます。

  • [ブラウザ] > [開く] actionを使用し、[新しいタブ] または [既存のタブ] オプションを選択して特定の Web ページを IE モードの Microsoft Edge で開く場合、その Web ページが開くと、bot にエラーが発生する場合があります。
    回避策: 特定のシナリオに基づき、以下のいずれかの回避策を使用してください。
    • オプション 1: [試行/キャッチ] ブロックを [開く] actionの周りに追加し、Web サイトを開く例外を無視します。
    • オプション 2: [ブラウザ] > [開く] action内で、その Web サイトの代わりに [新しいウィンドウ] オプションを選択します。
  • [ブラウザ] > [開く] action (Browser packageの 3.4.x バージョン) から [新しいウィンドウ] オプションを使用して、引数を持つ URL を開くと、botBrowser packageの 3.4.x バージョンでは引数フラグをサポートしていないため、特定のactionを実行しない場合があります。

    回避策: Browser packageの 3.4.x バージョン以外のバージョンを使用して自動化します。