Universal Recorder を使用して記録したタスクの編集

タスクを記録した後で、[キャプチャ] アクション を編集して、ウィンドウの変更、別のオブジェクトのキャプチャ、新しいアクションの選択、バックグラウンド処理の有効化、異なる待機時間の入力、変数への出力の保存などを行います。

前提条件

[リスト] ビューを選択して、各 アクション の詳細を表示します。

以下の操作を行うには、記録されたタスクを編集します。
  • 操作を行うアプリケーション ウィンドウを変更するか、ウィンドウ タイトルにワイルドカードを追加する。
  • キャプチャしたオブジェクトのプロパティを変更する。
  • キャプチャしたオブジェクトで実行する アクション を指定する。
  • 遅延を適用してから、次の アクション を実行する。
  • 出力を格納するために使用する変数を指定する。

タスクに [キャプチャ] アクション を追加するには、「[キャプチャ] アクション の使用」を参照してください。

手順

記録されたタスクを編集するには、次の手順を実行します。

  1. 編集対象の記録された アクション を含む Bot を開きます。
  2. 編集する [キャプチャ] アクション をクリックします。

必要に応じて、次の変更を行います。

  1. ウィンドウの選択を [現在有効] ウィンドウ オプションに変更します。
  2. オプション: [ウィンドウ タイトル] フィールドでワイルドカード文字 (*) を挿入することで、さまざまなウィンドウ タイトルを検索できます。値の先頭、中間、末尾に 1 つ以上のワイルドカード文字 (*) を指定することができます。
    たとえば、タイトルに Microsoft が含まれているウィンドウで操作を実行するには、値の前または後にワイルドカードを追加して任意の文字列を示します。*Microsoft*Bot は、まず、完全に一致するウィンドウ タイトル (この場合であれば、Microsoft) を検索し、条件に一致する文字が見つからない場合は、タイトルに Microsoft を含むウィンドウを検索します。

    正規表現 (regex) を使用して、ウィンドウ タイトルを識別できます。正規表現の条件として [文字列] または [パターン] を選択し、値を入力します。デフォルトでは、[ウィンドウ タイトル] フィールドで大文字と小文字が区別されます。

    ブラウザのタイトルを識別する場合、[大文字と小文字が区別される] オプションを有効にすると、大文字と小文字を一致させることができます。このオプションを無効にすると、大文字と小文字が一致しないウィンドウ タイトルを識別できます。
    注: システムにインストールされている最小 Bot エージェント バージョンが、Automation 360 v.26 でリリースされたバージョンであることを確認してください。Automation 360 v.25 以前でリリースされた Bot エージェント バージョンを使用している場合、ウィンドウ タイトルはデフォルトで大文字小文字を区別して識別されます。
    たとえば、((\w*)-Notepad で始まるすべてのウィンドウ タイトル名には ((\w*)-Notepad として [文字列] 値を入力できます。または、((\w)\s)*document-Notepad として [パターン] 値を使用すると、このパターンに一致するウィンドウ タイトルのみに絞り込むことができます。
    注:
    • 任意のアクションでウィンドウ タイトルの入力値として「-title」を含む [文字列] 型の正規表現を使用する場合、Bot にランタイム エラーが発生する可能性があります。ランタイム エラーを防ぐために、「*-title」と文字列を追加入力したときに特定のタイトルのアプリケーションが開くことを確認します。アスタリスク (*) は単なる文字であり、ワイルド カード文字ではありません。
    • 任意のアクションでウィンドウ タイトルの入力値として「-title」を含む [パターン] 型の正規表現を使用する場合、入力値「*-title」が正しくないため、Bot にランタイム エラーが発生する可能性があります。

      有効な正規表現パターンを使用していることを確認してください。

    注: 実行中に、タスク Bot が正しいウィンドウを特定することを確認します。特定していない場合は、次の操作を実行します。
    1. アプリケーションまたはブラウザ ウィンドウを開きます。
    2. [ウィンドウ] > [アクティブなウィンドウ タイトルを取得] アクション[レコーダー] > [キャプチャ] アクション の上にドラッグします。
    3. 文字列変数を [ウィンドウタイトルを変数に代入] フィールドに挿入します。
    4. [ウィンドウ] > [タイトルを設定] アクション[ウィンドウ] > [アクティブなウィンドウ タイトルを取得] アクション の下にドラッグします。
    5. [ウィンドウ] フィールドに、[レコーダー] > [キャプチャ] アクション によって生成されたウィンドウ変数を挿入します。
    6. [新しいウィンドウ タイトル] フィールドで、[アクティブなウィンドウ タイトルを取得] アクション から文字列変数を挿入します。
    7. [保存] をクリックします。
  3. オプション: [ウィンドウのサイズ変更] オプションを選択して、ウィンドウの寸法を指定します。
    このオプションによって、より信頼性の高い Bot を実現できます。タスク記録時に合わせてウィンドウのサイズを変更し、Bot がターゲット オブジェクトを特定できるようにします。
    • タスク記録時にウィンドウが最大化されている場合、このオプションは選択されていません。
    • タスクを記録するときにウィンドウが最大サイズでない場合は、このオプションがデフォルトで選択され、幅と高さのフィールドにはウィンドウの寸法が自動的に入力されます。
    注: このオプションは、サイズ変更が可能なウィンドウでのみ使用できます。これは [デスクトップ] または [タスクバー] オプションでは使用できません。
  4. [オブジェクトのプロパティ] テーブルを確認します。
    以下は、テクノロジー タイプに応じてデフォルトで選択されるオブジェクトのプロパティの一覧です。
    Important: 以下のリストは、すべてのプロパティを含むものではありませんが、テクノロジー タイプに応じて、最もよく使用される重要なプロパティに限定されています。
    テクノロジー タイプ オブジェクトのプロパティ 説明
    HTML テクノロジー コントロール タイプ これは、テキスト ボックスやボタンなど、キャプチャされたオブジェクトのタイプを示します。
    DOMXPath キャプチャされたコントロールやオブジェクトを特定するために使用するパスです。DOMXPath には、相対 XPath と絶対 XPath の 2 種類があります。
    • 絶対 Xpath: ルート要素から目的の要素までの完全なパスを含みます。たとえば、このトピックの絶対 Xpath は /html/body/div/div[1]/main/​div[2]/div/div/​div[2]/div/div/div[1]/​div/article/main/​article/div/p[1] となります。
    • 相対 Xpath: 特定する要素を参照する短いパスです。相対パスは、記号 // で始まります。たとえば、このトピックの相対 XPath は //*[@id="cloud-using-recorder-action"]/div/p[1] になります。
    たとえば、Google Chrome ブラウザで特定の要素の DOMXPath を見つけたい場合は、以下の手順を実行します。
    1. XPath を取得する要素を選択します。
    2. 要素を右クリックして [検査] を選択します。
    3. [要素] タブでハイライト表示された要素を右クリックします。
    4. [コピー] > [Xpath のコピー] に移動して相対パスをコピーし、[コピー] > [完全な Xpath をコピー] を選択して絶対パスをコピーします。
    パス これは、アプリケーション内の特定のコントロールの位置を数値で表したものです。Web アプリケーションでは、[パス] と比較したときに検索条件から [DOMXPath] を使用するのがベスト プラクティスです。
    HTML 名と ID これらのプロパティは、HTML オブジェクトを識別するために使用されます。
    HTML インナー テキスト DOM innerText プロパティは、指定ノードとその派生物のテキスト コンテンツを設定するか返すために使用します。
    HTML タグ HTML タグは、Web ブラウザでコンテンツをフォーマットして表示する方法を定義するキーワードのようなものです。たとえば、キャプチャしたテキストに HTML コード、<h3 class="search_results-title">Search results for ״string package״</h3> がある場合は、HTML タグ欄に「h3」と入力します。
    Microsoft Active Accessibility コントロール タイプ このプロパティは、正しいオブジェクトがキャプチャされていることを確認するための参照としてのみ使用します。
    パス アプリケーションにおける特定のコントロールの位置を数値で表したものです。
    名前 要素の名前を指定し、識別子として機能します。
    ID 要素の ID を指定し、識別子として機能します。
    Java テクノロジー コントロール タイプ このプロパティは、正しいオブジェクトがキャプチャされていることを確認するための参照としてのみ使用します。
    パス アプリケーションにおける特定のコントロールの位置を数値で表したものです。
    Microsoft UI オートメーション コントロール タイプ このプロパティは、正しいオブジェクトがキャプチャされていることを確認するための参照としてのみ使用します。
    パス アプリケーションにおける特定のコントロールの位置を数値で表したものです。
    名前 要素の名前を指定し、識別子として機能します。
    ID 要素の ID を指定し、識別子として機能します。
    Microsoft UI オートメーション (COM) コントロール タイプ このプロパティは、正しいオブジェクトがキャプチャされていることを確認するための参照としてのみ使用します。
    パス これは、アプリケーション内の特定のコントロールの位置を数値で表したものです。
    名前 要素の名前を指定し、識別子として機能します。
    ID 要素の ID を指定し、識別子として機能します。
    Bot は、選択したプロパティを使用して、実行時にオブジェクト コントロールを特定します。
    1. [コントロール タイプ] が意図したオブジェクトに一致することを確認します。
      たとえば、Web サイトからテーブルをキャプチャする際は、[コントロール タイプ] と [HTML タグ] の値が [テーブル] であることを確認します。
      [コントロール タイプ] が意図したオブジェクトに一致しない場合は、オブジェクト コントロールを再度キャプチャします。
    2. オブジェクト検索に含めるオブジェクトのプロパティを選択して、値を割り当てます。
      Bot の信頼性を高めるために、静的値を持つプロパティ ([名前]、[クラス]、[タイプ]、[HTML ID]、[DOMXPATH] など) のみを選択し、動的な値を持つプロパティ ([HTML Href]、[パス]、[]) の選択を解除することをお勧めします。動的な値は変更される可能性があり、Bot エラーの原因となります。
      プロパティが動的で頻繁に変更されるオブジェクトを検索するには、オブジェクトのプロパティ値にワイルドカード文字 (*) または変数を使用することをお勧めします。
  5. ドロップダウン リストから [アクション] を選択します。
    オブジェクトで実行できる アクション の完全なリストについては、「Universal Recorder でキャプチャされたオブジェクトに対して実行されるアクション」を参照してください。
    • Password text の [コントロール タイプ] を持つテキスト ボックスにクリックとキー ストロークを記録すると、[レコーダー] は、フィールドに入力されたキー ストロークをキャプチャしません。代わりに、アクション は [テキストを設定] オプションを選択し、パスワードを安全に入力するためのオプションを提供します。パスワードを Credential Vault に保存し、資格情報として アクション に挿入することをお勧めします。Bot エディター における資格情報と資格情報変数

      MSAA または SAP アプリケーションで、クリックではなく TAB キーストロークを使用してテキスト ボックスに移動した場合、[レコーダー] は [コントロール タイプ] が Password text のフィールドを特定することができます。

      遅延時間を設定せずに、テキスト フィールドへのキーボード操作を入力するには、[テキストを設定] アクションを使用することをお勧めします。ただし、入力するテキストがコントロール キーの値で構成されている場合、またはテキスト フィールドで何らかのキー押下イベントが必要な場合は、[テキストを設定] アクションを使用する際に、キーボード操作間の遅延時間を設定する必要があります。

    • 選択した [アクション] がバックグラウンド処理をサポートしている場合、[バックグラウンドで実行] オプションが表示されます。オブジェクトベースのオートメーション向けの Universal Recorder
  6. オプション: [コントロールを待機] フィールドに値を入力して、オブジェクト コントロールがアプリケーション ウィンドウに表示されるまで Bot が待機する時間 (秒) を指定します。
  7. オプション: 出力を変数に代入します。
    Control Room は、ステップ 8 で選択したアクションに基づいて、分かりやすいデフォルト変数名を提案します。たとえば、[プロパティを取得] を選択した場合、出力変数の候補は PropertyValue です。複数の出力変数を作成すると、重複を避けるために、後続の変数名に -1 が追加されます。
  8. Bot で編集するその他の アクション に対してステップ 3 ~ 9 を実行します。
  9. [保存] をクリックします。
サポートしているアンカーにオブジェクトをリンクする
注: オブジェクト固定は、Microsoft Active Accessibility、Microsoft UI Automation、または Java アプリケーションで使用できます。
実行時に Bot がオブジェクトを確実に識別できない場合は、そのオブジェクトを近くのオブジェクト (リンクやボタンなど) にリンクし、Bot が簡単に見つけられるようにします。
  1. [キャプチャ] アクション を開きます。
  2. [アンカー] タブをクリックします。
  3. [アンカーをキャプチャ] をクリックします。

    ブラウザまたはアプリケーションのウィンドウが起動し、メイン オブジェクト (前にキャプチャしたオブジェクト) がハイライトされます。アクションがメイン オブジェクトを正しく識別したかどうかを確認するダイアログ ボックスが表示されます。

  4. 正しいオブジェクトがハイライトされている場合は、[はい、アンカーを選択します] をクリックします。

    それ以外の場合は、[いいえ、修正する必要があります] をクリックして、正しいオブジェクトを選択します。

  5. 対象オブジェクトの近くにある、Bot が見つけやすいオブジェクトを選択します。

    オブジェクトはハイライトされ、右側にはアンカー アイコンが表示されます。

  6. [保存] をクリックします。