ラーニングインスタンスのマネージ

ラーニングインスタンスは、単一のドキュメント タイプ (請求書など) のデータを記述する IQ Bot 構造です。ドキュメントで使われている言語や、抽出するフィールドなどの情報が含まれています。

ラーニングインスタンスは、ステージング モードと本番環境モードのいずれかです。これらのモードにより、ラーニングインスタンスが下書きであるかライブ バージョンであるかが決まります。

ステージング

ステージング モードでは、ラーニングインスタンスの作成と編集、サンプル ドキュメントのアップロード、アップロードしたサンプル ドキュメントからデータを抽出するための Bots のトレーニングを行うことができます。本番環境にデプロイされる前にラーニングインスタンスおよび Bots のテストを行って、精度を向上させることができます。

注: ステージング モードのラーニングインスタンスによって生成されるデータは、サンプル ドキュメントに基づいているため、本番環境モードのラーニングインスタンスに関するデータとは別個に保管されます。たとえば、サンプル ドキュメントは組織の購入済みページ数にはカウントされません。詳細については、「ダッシュボードの確認」を参照してください。
本番環境
本番環境モードでは、ラーニングインスタンスが実際のビジネス ドキュメントを自動的に処理して、データを抽出し、手動での検証が必要なドキュメントを検証キューに送ることができます。

ラーニングインスタンスがどのモードであるかを調べるには、[ラーニングインスタンス] タブに移動します。ここでは、[ラーニングインスタンス] ページに環境内のラーニングインスタンスが表示されます。各ラーニングインスタンスの [アクション] 列にはトグルがあり、ステージング (トグルを左にするとグレーになります) か本番環境 (トグルを右にするとオレンジになります) かが示されます。

トグルをステージング モードにしたラーニングインスタンスとトグルを本番環境モードにしたラーニングインスタンス

ラーニングインスタンスのモードに応じて、IQ Bot 関与するユーザータイプが異なります。たとえば、ステージング モードでは、データ エンジニアがラーニングインスタンスを作成し、Bot ビルダーがサポート側 RPA Bots をビルドです。本番環境モードでは、IQ Bot が処理できなかったドキュメントのフィールドをバリデーターが手動で修正します。各ユーザーが IQ Bot にどのように関与するかの詳細については、「 IQ Bot プロセスの概要」を参照してください。
注: 各ステージでのファイル サイズ制限は、次のとおりです。
  • ステージング環境では、1 つのラーニングインスタンスにつきファイル サイズ 10MB のドキュメントを最大 150 個までアップロードできます。
  • 本番環境では、1 つのドキュメントにつき最大 50MB のファイル サイズをアップロードできます。ただし、1 つのラーニングインスタンスにつき許可される最大ドキュメント数は、ライセンスによって異なります。
  • pdfbox OCR では、1 つのドキュメントあたりのページ数に制限はありません。
  • 画像ベースの OCR では、1 つのドキュメントにつき 60 ページをアップロードできます。
  • Tesseract4 OCR で、1 つのドキュメントあたりのページ数が 60 ページ未満に制限される既知の制限事項があります。

ラーニングインスタンスのライフサイクル

別個の開発環境、テスト環境、本番環境を持つ従来の DevOps のワークフローに関して言えば、ステージング モードと本番環境モードは、IQ Bot 環境から独立しています。ラーニングインスタンスは、開発ライフサイクルのどの環境においても、どちらのモードになることもできます。
注: ラーニングインスタンスを転送しても、エクスポートされたモードのままです。たとえば、開発環境からステージング モードのラーニングインスタンスをエクスポートし、テスト環境にインポートしても、ラーニングインスタンスはステージング モードのままであり、ドキュメント処理を自動的に行うことはありません。

次の図は、ラーニングインスタンスの一般的なライフサイクルを示しています。

ラーニングインスタンスのライフサイクルの概要

移行ユーティリティを使用することで、環境間でラーニングインスタンスを移行することができます。これにより、類似のラーニングインスタンスを再作成する必要がなくなり、関連する Bots. のライフサイクルをより適切に管理できるようになります。詳細については、「ラーニングインスタンスの移行」を参照してください。