バージョン 11.3 リリース ノート

新機能、変更された機能、修正された機能、セキュリティ上の修正、廃止予定の機能、既知の制限事項が、バージョン 11.3Automation Anywhere コンポーネントである Control RoomEnterprise クライアントBot Insight に導入されています。

新機能

Control Room の新機能
機能 説明
日本語 RPA のサポート (Zendesk #89692、76395) バージョン 11.3 は、日本語のオペレーティング システム、言語、ロケール、地域設定で機能することをテスト済みであり、認定されています。11.3 では、RPA ユーザーは以下の操作を行うことができます。
  • 日本語のオペレーティングシステム、言語、ロケールおよび地域設定で稼働するマシンへのAutomation Anywhere Control Roomおよびクライアントのインストール
  • 日本語の UI、テキスト、コントロール値 (日本語名のプッシュ ボタンや日本語のテキストで項目が表示されるコンボボックスなど) を備えたアプリケーション (Web およびデスクトップ) の自動化
  • Bot での Enterprise クライアント、ワークフロー、レポートに対する日本語名の使用
  • Bot のスケジュール、オートメーションの名前と説明、ロールの名前と説明、ユーザーの姓名、ワークロード プール、キューに対する日本語名の使用
  • Bot Runner への日本語名を持つ Bot のデプロイ

    Control Room のすべてのページにおける日本語エンティティの表示 (名前、説明など)

拡張されたスケジューラー API AAE 11.3 では、スケジュール管理用の API が多数追加されています。このような API を使用すると、顧客は独自のカスタム ダッシュボードを作成して、スケジュールを作成し、管理することができます。このダッシュボードは、顧客の好み (言語、フィールドの表示など) に合わせてローカライズとカスタマイズを行うことができます。これにより Control Room に対する依存性を排除し、サードパーティ アプリケーションとダッシュボードで RPA スケジュールにアクセスできるようになります。
Attended オートメーションおよび Unattended オートメーションのサポート

11.3 では、製品内で Attended RPA と Unattended RPA を明確に分離しています。顧客は、Attended オートメーションのユーザー数 X と Unattended オートメーションのユーザー数 Y を設定できます。

  • Attended ユーザー: 本製品で導入された、新しいカテゴリのAutomation Anywhereユーザーです。Attended ユーザーとしてタグ付けされたユーザーは、Enterprise クライアントを使用して自分自身のワークステーションでのみ Bot を実行できます。また、時間やイベントに基づくオートメーションをローカルなスケジュールやトリガーで使用できます。Attended ユーザーの主な用途は、フロント オフィス オートメーションであり、Bot でユーザー入力が必要になる場合があります。Control Room から Attendef ユーザーのマシンに Bot をデプロイすることはできません。
  • Unattended ユーザー: Unattended ユーザーは、Bot の手動実行など、Attended ユーザーが実行できるすべてのオートメーション タスクを実行できます。それに加えて、Unattended ユーザーは Control Room のデプロイ、スケジュール設定の集中化、および API に基づいたデプロイにも使用できます。主に Unattended オートメーションはユーザーに入力を求めない Bot で使用され、無人のマシンや VM、VDI、クラウドインフラストラクチャでも動作できます。
注: この機能を使用するには、新しいライセンスファイルが必要です。
マルチフォレストのサポート (Zendesk #47892、66487、101239)

11.3 以降、Automation Anywhereは Active Directory のマルチドメイン デプロイおよびマルチ フォレスト デプロイをサポートします。これにより、複数の Active Directory (AD) フォレストを横断する RPA インフラストラクチャを構築できます。たとえば、Bot Creator および Bot Runner はすべて、企業内のどの AD フォレストに属していても、いずれかのフォレストで設定されている単一の Control Room に接続できます。そのため、複数の AD フォレストに個別の RPA インスタンスをデプロイして管理する作業が大幅に減ります。これにより、IT インフラストラクチャにそれほど多くの変更を加えなくても迅速な RPA スケーリングも可能になります。

注: Active Directory フォレストには双方向の信頼関係を設定する必要があります。
チャット Bot 統合

AAE 11.3 で提供されている拡張されたワークロード API を使用すると、ユーザーは RPA システムを利用して、チャット Bot を Automation Anywhereタスク Bot に接続できます。データは、チャット Bot から送信されてワークロード キューに入力され、カスタマイズ可能な定期的な間隔で タスク Bot によって処理されます。タスク Bot による結果の出力は、リアルタイムでの使用やエンドユーザーに対する表示のためにチャット Bot に返されます。

これにより、(チャット中の) エンドユーザーがサービスに対する要求をリアルタイムで表示してその進行状況を把握できるため、極めて速い処理を要求する SLA も順守できます。

監査ログ時間フィルター

Control Roomユーザーは、時間に基づいた事前構築済みフィルターを使用して、監査ログレコードを調整できます。ユーザーは、最後の日、最後の週、最後の月、最後の四半期など、事前に設定された期間の監査ログレコードを確認できます。ユーザーは、カスタムの検索条件を使用して、任意の日付と時刻の範囲にある監査ログ レコードを検索することもできます。ユーザーは、時間フィルターを [監査ログ] ページにあるテーブル レベルのフィルターと組み合わせることができます。すべての時間フィルターで、レコードの数も表示されます。

Elasticsearch のサポート

11.3 のControl Roomでは、Elasticsearch を使用して、監査ログデータの保存と取得が行われます。これにより、ユーザーはすべてのテーブルの列に対して目的の監査ログ レコードをすばやく検索したり、フリーテキスト検索を実行したりできます。また、ワイルドカードの使用、検索フレーズの追加や除外などもできます。監査ログには何百万ものレコードが保存されていますが、Elasticsearch によって極めて高速に結果を取得できます。さらに、災害復旧 (DR) 環境への Elasticsearch データのバックアップを設定することもできます。

注: Automation Anywhere Enterprise の以前のバージョン (10 SP2、11.2 など) からバージョン 11.3.x に移行すると、監査ログは SQL データベースから Elasticsearch に移行されます。SQL データベースは監査ログの保存には使用されなくなります。
行レベルでの「マウスカーソルを重ねる」アクションの追加による UX の改善 ユーザーは、より柔軟に Control Room テーブルの個々の項目を操作できるようになりました。Control Room テーブルで、行レベルのアクションを静的に維持するのか、それとも動的 (マウス カーソルを重ねることで表示) にするのかを設定できます。アクションが静的に維持される場合は、テーブルの左側または右側にこれらのアクションが表示されるよう設定することもできます。