高可用性と災害復旧の概要
- 最終更新日2020/05/04
高可用性と災害復旧の概要
高可用性 (HA) は、Control Room のサービス、サーバー、またはデータベースで障害が発生した場合に、フェールオーバー ソリューションを提供します。災害復旧 (DR) は、データ センター全体を停止させるような災害の発生時に、地理的に離れた場所にリカバリー ソリューションを提供します。
Automation Anywhere の HA および DR ソリューション
Automation Anywhere のコンテキストでは、高可用性 (HA) と災害復旧 (DR) を実装することでダウンタイムを短縮し、Botアクティビティのビジネス継続性 (CoB) を維持します。
- 高可用性 (HA)—できるだけ長期にわたって継続的に動作するシステムやコンポーネントを指します。
- 災害復旧 (DR)—自然災害や人災の後で重要なインフラストラクチャやシステムのリカバリーまたは継続を可能にする一連のポリシーや手順を伴います。
HA と DR は、Automation Anywhere の実稼働導入に必須です。
Automation Anywhere は、既存の HA と DR のインフラストラクチャを活用します。内部向けの HA または DR ソリューションは提供していません。むしろ、Automation Anywhere のコンポーネントと構成では、Bot および関連データを保護するために、既存の HA と DR のインフラストラクチャ、ロード バランシング、フェールオーバー システムが活用されます。自社の承認済みの HA と DR の手順については、データ センター管理者にご確認ください。
HA および DR インフラストラクチャの必須要素
- 分散アプローチ—Automation Anywhere およびデータ センターの関連コンポーネントのクラスター化以外にも、Control Room と Enterprise クライアント を別々のマシンに導入することをおすすめします。
Control Room は、大量のリクエストを処理できるだけの柔軟性を備えています。必要に応じて、Control Room または Enterprise クライアント の複数のインスタンスを、複数の物理サーバーや仮想サーバーに導入します。
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ロード バランシング—ロード バランサーによって実行され、サービス活動を保護するために複数のサーバー間でアプリケーションまたはネットワークトラフィックを分散し、ワークロードを複数のサーバー間で分散するプロセスです。これにより、クラスター化されたサーバー上で Bot のアクティビティを継続できます。
ロード バランサー構成の詳細は、ロード バランサーの要件 をご覧ください。
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データベース—データベースは独自の組み込みフェールオーバーを使用してデータを保護します。これにより、データベースのデータが確実に復旧されます。
HA クラスター間で、データ センター内のプライマリ (アクティブ) とセカンダリ (パッシブ) のクラスター化された MS SQL Server 間の同期レプリケーションを設定します。これにより、データベース ノードに障害が発生した場合に一貫性が確保されます。
必要とされる HA 同期レプリケーションのために、次のいずれかを設定します。
- レプリカを SQL Server Always On の同期コミット モードの可用性グループにバックアップ
- SQL からサーバー データベースへのミラーリング
- DR サイト間で、プライマリ (実稼働) DR サイトから、セカンダリ (リカバリー) DR サイト (プライマリ DR サイトから地理的に離れた場所にあるサイト) への非同期レプリケーションを提供するようにデータベースを設定します。
シナリオの一例
同じクラスター内のすべての Control Room インスタンスを、同じデータベース ファイルとリポジトリ ファイルにポイントさせます。これは複数のサーバー間でデータを共有し、クラスター内で Control Room にアクセスする、Enterprise クライアント全体でデータの整合性を維持するために必要です。
HA と DR の導入モデル
HA または DR、あるいはその両方で Automation Anywhere が保護されていることを確実にするために、次に説明された導入モデルに従ってデータセンターを設定します。