IQ Bot 用の Version 11.3.4 リリース ノート

この IQ Bot Version 11.3.4 のリリース ノートでは、新機能、変更された機能、修正された機能 (解決された問題)、セキュリティ上の修正、廃止予定の機能、既知の動作または制限事項について説明しています。

新機能

IQ Bot Version 11.3.4 の新機能
機能 説明
(ベータ) アジア言語用の Google Vision API を使用したデータ キャプチャと OCR の有効化

IQ BotGoogle Vision API のベータ バージョンを使用して、特に日本語や韓国語など、アジア言語のトレーニングドキュメントで光学式文字認識 (OCR) 結果の精度を高めます。Google Vision API ファイルは、IQ Bot のインストール中にマシンへ自動的にインストールされます。

Google Vision API OCR エンジンの使用

磁気インク文字認識 (MICR) による抽出

ABBYY FineReader Engine v12.2 で MICR OCR 機能を使用して、小切手から MICR データを抽出します。

磁気インク文字認識を使用してデータを抽出する

OCR エンジンとして PDFBox をオフにするオプション

ユーザーは、Tesseract4 OCRABBYY FineReader EngineMicrosoft Azure API などの選択した OCR エンジンで抽出機能を使用するため、PDFBox 値を False にすることができます。PDFBox OCR を無効にすると、画像やデジタル値が組み合わさったハイブリッド ドキュメントからの抽出が最適化されます。

PDFBox オプションの無効化

変更された機能

IQ Bot Version 11.3.4 の変更された機能
サービス クラウドのチケット番号 説明
[Enterprise Control Room] > [管理] > [設定] IQ Bot ユーザーが IQ BotControl Room に登録しようとして間違った URL を入力すると、システムはエラー メッセージを表示するようになりました。
IQ Bot での UI 自動更新の無効化 システムは、ユーザーが画面を読み込む、またはページのデータを手動で更新するため [更新] をクリックしない限り、IQ Bot UI を自動的に更新 (自動更新) することはありません。この機能により、IQ Bot で新しいデータを読み込むときやアクションを実行するときの応答時間が短くなりました。

ラーニングインスタンスの詳細ページでのデータ更新

- - 以前は、ユーザーは提供されたリストから証明書を選択する必要がありました。インストール プロセス中では次の処理が行われるようになりました。
  • CA.crt は、<installation path>/Portal/keys フォルダーに自動的に作成されます。
  • パブリック証明書が <installation path>\JRE\zulu8.40.0.20-sa-fx-jre8.0.222-win_x64\lib\security\cacerts の Java キーストアに追加されます。
- - IQ Bot Version 11.3.4 を以前のバージョンで動作させるため、cluster.properties ファイルを更新する必要はありません。

IQ Bot バージョンの互換性対応表

修正された機能

IQ Bot Version 11.3.4 の修正された機能
サービス クラウドのチケット番号 説明
- - Validator のフィールド値を修正した後にユーザーが変更を保存すると、Validator は編集された値のみを更新しました。IQ Bot ダッシュボード には、特定のラーニングインスタンスの的確な値が表示されるようになりました。
- - フィールド値の修正後には ML の推奨機能が正常に動作し、フィールド値やその他のドキュメントで推奨値を提供します。ユーザーは ML による推奨値を 1 回のクリックで選択できます。
- - システムは、特定のプロジェクト ID を持つダッシュボードの詳細情報にアクセスすると、 AAE_IQ Bot Admin ロールのために有効な応答を生成するようになりました。
00417631 / 00423076 ファイル名が長いドキュメントをアップロードしたとしても、空のラーニングインスタンス サクセス フォルダーを返さなくなりました。その代わりにファイル名が表示され、サクセス フォルダーへと正常に処理されます。
- - セキュリティの脆弱性に関する HTTP レスポンス ヘッダー設定が修正されました。
- - ユーザーは、マシンに既存の Version 11.3.3 がインストールされていたとしても、IQ Bot の後続バージョンを正常にインストールできるようになりました。システムは、contentclassification テーブルに重複データを作成しなくなりました。重複データが作成された場合、システムはエラー メッセージを表示させ、インストールがロール バックします。その後、ユーザーは重複データを contentclassification テーブルで確認し、手動で削除する必要があります。
00358689 IQ Bot サーバーでドキュメントの処理が終わると、ユーザーにはシステム生成の一時ファイルが表示されなくなりました。

セキュリティ上の修正

重要なセキュリティ上の修正: IQ Bot への HTTPS 接続には TLS 1.2 が必須
セキュリティ基準を遵守してデータの安全性を高めるため、IQ Bot では以前の TLS 1.1 の暗号化プロトコルが無効になりました。Version 11.3.4 より、IQ Bot へのすべてのインバウンド接続では TLS 1.2 を使用する必要があります。

ユーザーは、ブラウザが TLS 1.2 に準拠することを確認する必要があります。

廃止予定の機能

このバージョンでは廃止予定の機能はありません。

既知の制限事項

IQ Bot Version 11.3.4 の既知の制限事項
サービス クラウドのチケット番号 説明
- - settings.txt ファイルの PDFBoxOCREnabled の値が False に設定されている場合、一部の多言語ドキュメントが分類されません。
00356534 IQ Bot は、カスタム ドメインが順番どおりにインポートされ、ソースとターゲットシステムのフィールド ID が一致しない限り、カスタム ドメインを使用して作成されたラーニングインスタンスの移行をサポートしません。
- - Google Vision API OCR で値を的確に抽出するには、トレーニング ドキュメントで 1 つの言語のみを使用します。

例: ドキュメントの言語フィールドでは日本語と英語を組み合わせることはできません。日本語のみを使用します。

- - システムは、検証のために送信され、10 ~ 15 ページ以上あるドキュメントの適切な抽出結果では CSV ファイルを作成できません。
- -
Bot のトレーニング ページの URL に bot ID が表示されます。ユーザーが URL 内の bot ID を手動で変更した場合、システムはエラー メッセージを表示させることなくその ID を使用して新しい bot を作成します。
注: IQ Bot では、URL 内の bot ID の手動による変更はサポートされていません。
- -

ユーザーは、クラスター環境内の既存のラーニングインスタンスを編集することや、クラスター環境に新しいフィールドを追加できない場合があります。ラーニングインスタンスに追加されなかったため、トレーニングでは Designer で新しいフィールドを利用できません。その場合は、サポートに連絡してください。

これは、スタンドアロン モードでのラーニングインスタンスには影響しません。

- - Validator は、テーブルの末端/最初のテーブルの繰り返しセクションでデータの抽出を停止せず、後続のテーブルの異なるフィールドから引き続きデータを抽出します。これによって間違ったデータが抽出される場合があり、最初のテーブルの結果は [抽出結果を表示] 画面に表示されます。
ヒント: この回避策としては、Validator[テーブルの詳細オプション] 設定を使用して、[テーブルの末端インジケーターで抽出を停止] チェックボックスをオンにするようおすすめします。これにより、テーブルのフッターでのテーブル抽出が停止します。
- - ユーザーが IQ Bot のより新しいバージョンをインストールしようとすると、システムはユーザー マシンに搭載された既存の製品バージョンをアンインストールします。次に、システムはユーザー向けの通知を表示することなく、より新しいバージョンをインストールします。
- - AAE_IQ Bot Admin ロールを持つユーザーが IQ Bot extensions でラーニングインスタンスを作成しようとすると、システムは管理者ロールとしてのアクセスが禁じられているメッセージを表示させます。
ヒント: この回避策としては、ユーザーには AAE_IQ Bot Admin ロール以外にも AAE_Basic ロールを割り当てるようおすすめします。
- - 画像による請求書が一貫して分割されません。システムはアップロード後に一時フォルダーから当該のドキュメントを削除するため、結果に分類されたことは表示されません。
- - ユーザーが [設定] ファイルで新しい出力とログ パスを構成した場合、システムは変更を更新できません。これにより、新しい場所では監査ログを使用できません。
- - システムのデータ検証エラーチェック リストで定義された優先項目どおりに実行されないため、検証結果に影響します。
- - IQ Bot は、さまざまなページに複数のフォーマットが含まれる PDF ファイルでシステム識別領域 (SIR) を生成できません。
ヒント: この回避策としては、OCR エンジンの PDFBox オプションをオフにするようお勧めします。PDFBox オプションの無効化
- - ユーザーがラーニングインスタンスの詳細ページでラーニングインスタンスを削除して Bot タブに移動し、実稼働環境で同じラーニングインスタンスを設定すると、システムは「ラーニングインスタンスが見つからない」というエラー メッセージを表示させません。
- - IQ Bot は一部のチェック ボックスを特定できない、またはアップロードしたドキュメントの一部のチェック ボックスから間違った値を抽出します。
- - 同じラーニングインスタンスや、同じドメインやカスタム フィールドがあるラーニングインスタンスに対して、IQ Bot クラシファイアのパフォーマンスが安定しません。