Community Edition に関するよくある質問

このトピックには、IQ Bot Community Edition でよく寄せられる質問への回答を記載しています。

概要

IQ Bot は、ヒューマンエラーをなくしつつ迅速かつ効率的な作業を実現するため、ビジネス プロセスの自動化のトレーニングが可能なコグニティブ オートメーションです。

IQ Bot および Automation Anywhere Enterprise を併用することで、電子文書、画像、電子メール、その他の部分に隠されている半構造化、または非構造化データに依存するビジネス プロセスを自動化させます。IQ Bot はコンピューター ビジョンや複数の人工知能 (AI) 技術を活用してデータを賢くデジタル化および抽出し、ロボティック・プロセス・オートメーション (RPA) や光学式文字認識 (OCR) 技術の効率性を高めます。このアプローチをとることで、 IQ Bot は特定のドメインやドキュメントタイプに合わせてデータの抽出が可能になり、環境から素早く学習して結果を向上させます。

Community Edition では、請求書、発注書、銀行取引明細書、給与明細書、電気料金明細書などで 使用するための、5 つのドメインが利用できます。IQ Bot は、OCR 技術を使用して文書から情報を抽出します。ただし、OCR ツールは精度に基づき結果を測定しますが、IQ Bot はストレート スルー プロセッシング (STP) 手法を使用して、人間の介入なしにエンドツーエンドで処理が可能なドキュメント数を測定します。

基本概念

  1. IQ Bot の仕組みとは。

    IQ Bot は、RPA をより効果的にするためコンピュータービジョンや複数の AI 技術を活用して、データをインテリジェントにデジタル化および抽出します。IQ Bot は、ドキュメントから情報を抽出するために使用される基本的なテクノロジーの 1 つとして OCR を使用します。このアプローチにより IQ Bot は、特定のドメインやドキュメントタイプに合わせてデータを抽出し、環境から素早く学習して結果を向上させることができます。

  2. ラーニング インスタンスとは。

    特定のユースケースでラーニング インスタンスを作成すると、そこから IQ Bot は学習します。ラーニング インスタンスはドメインごとに作成されます。ラーニング インスタンス自体が分類し、処理したドキュメントや、人間による検証・修正内容から学習する能力を備えています。この学習は、一定期間にわたるインスタンスの STP および正確な数値の向上などの実質的利益になります。

  3. Bot とラーニング インスタンスの違いは。

    ラーニング インスタンスは、特定のドキュメントタイプに関するビジネスプロセスのトレーニングで構成されています。

    Bot には、コンテンツに基づき IQ Bot がグループに分類したトレーニング ファイルが収められています。

    トレーニングを改善するために Bot をラーニング インスタンスで有効にしたり、無効にしたりすることができます。その一方でラーニング インスタンスは、グループのトレーニングが完了するまで、他のドキュメントをキューに残したまま、有効な Bot に適合するドキュメントを処理します。

  4. IQ Bot の精度は。

    IQ Bot の最も重要な測定基準は STP です。これはフィールドの取り込み精度に左右されます。フィールドの精度は STP に直接影響します。

    例えば、1 つの上質なドキュメントの 1 - 2 個のフィールドから情報を取り込んだ場合、精度は 86% になります。その一方で、情報を品質が大幅に異なる複数のドキュメント形式の 11 個のフィールドから取り込んだ場合、精度は低くなります。

  5. ダッシュボードはどのように役立ちますか。

    ダッシュボードには、トレーニングを改善するための良い判断材料になる、すべての実稼働情報と結果が表示されます。

    注: Community Edition では、実稼働情報は表示されません。
  6. パーセント (%) トレーニングとは何ですか。

    パーセント (%) トレーニングから、トレーニングが完了したアクティブな Bot 数を基に STP を予測できます。

IQ Bot Community Edition を使用

  1. Community Edition には制限がありますか。

    処理制限: ラーニング インスタンスの作成は最大 5 個、および各ラーニング インスタンスに対してアップロードできるドキュメントは最大 100 個までとなっています。

  2. ラーニングインスタンスにトレーニングを行いましたが、アウトプットを確認できません。

    トレーニングした各グループでのアウトプットを表示させるには、[抽出結果を表示] > [CSV をエクスポート] を選択します。

  3. [Bot を編集] リンクが無効なため、グループを編集できません。

    Bot を編集リンクは、グループが実稼働環境にある場合や、他のタブでトレーニング中の場合は無効になります。

  4. 処理が完了したため、バッチ モードでファイルを処理する必要があります。どうすれば処理できますか。

    IQ Bot は、RPA に接続したときにバッチモードでファイルを処理します。

  5. Bot Store で使用可能な新しいドメインを追加する必要があります。

    Community Edition ではドメインをインポートできません。

  6. ダッシュボードに結果が表示されません。

    ダッシュボードには、実稼働環境で処理されたファイルの情報が表示されます。このオプションは、Community Edition では利用できません。

  7. IQ Bot でラーニング インスタンスを作成するには何が必要ですか。

    新しいラーニング インスタンスの作成を開始する前に、処理するドキュメントからどのような情報を抽出したいのかを明確にします。

    サンプル ドキュメントを参考にして、何を抽出したいのかを決定すると良いでしょう。新しいラーニング インスタンスをトレーニングするための、最初の一連のドキュメントとして使用します。

  8. IQ Bot には同時に何個のドキュメントを読み込めますか。

    Community Edition では、IQ Bot はラーニング インスタンスにごとに最大 100 個のドキュメントに対応しています。完全版ライセンスの場合、年間何百万個ものドキュメントをキューにアップロードできます。

  9. IQ Bot にはどのようなライセンス要件がありますか。

    Community Edition には IQ Bot のライセンスが含まれています。ユーザーによる対応は必要ありません。

  10. Bot で抽出するテーブルは、何個まで設定できますか。

    抽出する表の設定数に制限はありません。

  11. トレーニングに使用したものとは違うドキュメントをテストできますか。

    はい、できます。プレビューオプションを使用して他のドキュメントに移動し、トレーニングの有効性を確認できます。

学習

  1. IQ Bot はユーザーの入力情報から学習しますか。

    IQ Bot は、時間の経過と共にユーザーの入力情報から学習します。

    次に例を示します。数字間にスペースやピリオドなどの余分な文字が含まれた状態で日付が頻繁に抽出され、ユーザーがこれを何度も修正すると、次回に同様の問題が発生した場合、IQ Bot は自動的にエラーを修正します。

  2. IQ Bot と OCR ソリューションとの違いは何ですか。

    OCR はIQ Bot の基盤を成すテクノロジーの 1 つですが、最初のステップのみに使用されます。IQ Bot はビジネスユーザー向けに設計されているため、3 時間のトレーニング後には、どなたでも IQ Bot をトレーニングさせることができます。セットアップ費用はわずか 10 分の 1 程度です。

    オートメーション・エニウェア は、最も優れた RPA ソリューションとコグニティブオートメーションを組み合わせて、ドキュメント中心のプロセスの自動化に要する費用と複雑性を大幅に削減させる唯一のベンダーです。

  3. 使用できるようになるまでに、いくつの IQ Botのテンプレートを学習させる必要がありますか。

    トレーニングに必要な要件は最小限に抑えられています。ほとんどの場合、一度で目標値を達成できます。

機能

  1. IQ Bot がサポートするファイルタイプは何ですか。
    サポートするファイル タイプは以下の通りです。
    • PDF (ベクター PDF、ラスター PDF、ハイブリッド PDF)
    • TIF または TIFF
    • JPG または JPEG
    • PNG
  2. IQ Bot は手書きのドキュメントに対応していますか。

    いいえ、まだ対応していません。手書きのドキュメントから高度な STP を達成することは非常に難しいのが現状ですが、開発計画には含まれています。

  3. IQ Bot はテーブル形式のデータ抽出に対応していますか。

    はい、対応しています。IQ Bot には高度な表抽出機能が備わっており、以下のような複雑なユースケースにも対応できます: 給付金支払明細書。

  4. IQ Bot はどのような言語に対応していますか。
    IQ Bot は次の言語をサポートします。
    • 英語
    • スペイン語
    • フランス語
    • ドイツ語
    • イタリア語
    • 他にも、すべての欧文フォントを含め、25 種類以上の言語に対応しています。
  5. IQ Bot は請求書以外のドキュメントに対応していますか。

    はい、IQ Bot は様々なドメインに対応しているだけでなく、新しいドメインも簡単に追加できます。ドメイン ドロップダウン リストから その他 を選択した場合は、カスタム ドメインも作成できます。

    Community Edition では以下のドメインを利用できます。
    • 請求書
    • 発注書
    • 銀行取引明細書
    • 与信メモ
    • 公共料金請求書
    注: ラーニング インスタンスの作成時には、必要なドメインを選択できます。
  6. IQ Bot は複数のカラーテキストを含むドキュメントに対応していますか。

    はい、ただし濃い色にしか対応していません。

  7. トレーニング用のデフォルト (予め準備されている) サンプルドキュメントを削除して、Bot のグループの他のドキュメントを代わりに使用することはできますか。

    はい。[トレーニング] タブにあるデフォルトのトレーニング用ドキュメントがそのグループのすべてのドキュメントを反映している場合、そのドキュメントを [トレーニング] タブから削除して、同じグループ内の他のドキュメントをアップロードすることができます。

  8. ドキュメントの分析と処理を途中で止めることはできますか。

    いいえ、ドキュメントの分析と処理を途中で止めることはできません。

  9. 最大で何個のラーニング インスタンスを作成できますか。システムに同時に置いておくことができるのは最大で何個ですか。

    Community Edition は 5 個のラーニング インスタンスに制限されています。Automation Anywhere Enterprise バージョンにはこのような制限はありません。

  10. ラーニング インスタンス名に使用可能な文字数に制限はありますか。

    ラーニング インスタンス名は、50 文字を超えることはできません。

  11. 1 ページのドキュメントの処理にかかる平均時間はどれくらいですか。また、処理時間はページの複雑性によって異なりますか。
    以下の要素に左右されるため、1 ページのドキュメントの処理に定められた時間はありません。
    • CPUの能力と可用性
    • RAM の空き容量
    • ページの鮮明さまたはノイズレベル
    • ページに含まれるデータ
  12. IQ Bot を使用して MS Excel の請求書を処理できますか。

    標準形式の請求書であれば、RPA タスクを使用して処理できます。Excel フォーマットが異なる場合は PDF に変換する必要があり、これで IQ Bot でも処理できます。